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プロンプト基礎

プロンプトの重み付け・強調記号の使い分け

Stable Diffusion・Flux・Midjourneyにおけるプロンプトの重み付け記法(カッコ・コロン・--パラメータ)の違いと、効果的な使い分け方を実例で解説します。

プロンプト中の特定の単語を「強く効かせたい」「弱めたい」というニーズは、AI画像生成では日常的に発生します。各モデルにはそれぞれ重み付けの記法があり、適切に使うことで出力の精度が大きく上がります。本記事では主要モデルごとの重み付け記法と、効果的な使い分けを解説します。

なぜ重み付けが必要か

AI画像生成では、プロンプト全体を均等に解釈するわけではなく、単語の位置や記号によって影響度が変わります。とくに「主題は強調したい」「補助要素は控えめに」「画風は強めに乗せたい」などの細かい意図は、単語を並べるだけでは伝わりません。

重み付けは、こうした意図を AI に明示的に伝える手段です。

Stable Diffusion 系(A1111、ComfyUI)

最もよく使われるのがカッコと数値による重み指定です。

基本記法

(word:1.3)   ← 重み1.3で強調(標準=1.0)
(word:0.7)   ← 重み0.7で弱める
((word))     ← 1.21倍(カッコの数で乗算)
[[word]]     ← 0.81倍(角カッコ)

実例

1girl, long blonde hair, (blue eyes:1.3), school uniform,
(soft natural light:1.2), cinematic, masterpiece

ここでは「青い目」と「柔らかい光」を標準より強く効かせています。

重みの目安

  • 1.0:標準
  • 1.1〜1.3:少し強調したい時
  • 1.4〜1.6:明確に効かせたい時(強すぎると破綻リスク)
  • 1.7以上:危険域、画面全体が変質する
  • 0.7〜0.9:要素を弱めたい時

1.5 を超える強い重みは、画像品質を損なうことが多いので慎重に。

Midjourney

:: を使ったマルチプロンプト記法と、--no パラメータでネガティブを表現します。

基本記法

sunset::2 mountain::1

これは「夕日を強調、山は標準」の意。::数字 で重み指定。

ネガティブ

landscape, mountain, --no people, text

--no 以降がネガティブプロンプト相当。

スタイライズ強度

--s 100   ← Midjourney の美的傾向を弱め(よりリアル寄り)
--s 1000  ← 美的傾向を強め(よりアート寄り、デフォルト750)

Flux

Flux は基本的にカッコ記法をサポートしません。代わりに自然言語での強調表現に頼ります。

自然言語強調

A young woman with VERY long blonde hair, especially deep blue eyes,
wearing a school uniform.

veryespeciallyprominently などの副詞で強調を表現。SDXL のような数値指定はないので、自然な英文として強調語を入れます。

NovelAI

Stable Diffusion ベースなので、A1111と同じ {word} [word] 記法に対応:

{word}      ← 1.05倍
{{word}}    ← 1.10倍(複数ネスト可)
[word]      ← 0.95倍

倍率がA1111より緩やかなので、強く効かせたい場合はネストを増やします。

やりがちな失敗

1. 強調しすぎ

(word:1.8) のような強い重みを多用すると、その単語の特徴が画面全体を支配して破綻します。重みは「気持ち強め」レベル(1.2〜1.3)に留めるのが基本。

2. 重み指定の連鎖

(beautiful:1.3) (amazing:1.3) (stunning:1.3)

このように形容詞ばかり強調しても効果は薄い。具体的な視覚要素を強調しましょう。

3. ネガティブとの干渉

正のプロンプトで (red:1.3) と強調しているのに、ネガティブに red を入れている、のような矛盾は出力を不安定化させます。

4. モデル間の混同

A1111 の (word:1.3) 記法を Midjourney にそのまま投げても効きません。モデルごとに記法が違うことを意識する必要があります。

実用的な強調パターン

主題を最も強く

(main subject:1.3), supporting elements at standard, background details

画風を効かせたい

subject, ..., (anime style:1.4) または (oil painting:1.3)

色を主張したい

1girl, ..., (deep crimson dress:1.3), ...

色の指定は単独単語より「形容詞+名詞」の組み合わせを強調するほうが効率的。

まとめ

重み付けは「意図を強める」ツールであって「品質を上げる」ものではありません。重要な要素を1.2〜1.3で軽く強調する、補助要素は標準に留める、強すぎる重みは避ける、モデルごとの記法を使い分ける。この4点を押さえれば、出力の精度と再現性が一段上がります。

PromptForge JP では、選択した断片に重み指定を加えるオプションを準備中です。プリセットレベル(弱・標準・強)から選ぶだけで、適切な重みが自動付与される設計を予定しています。